電気亜鉛めっき

亜鉛めっき
左:鉄板 / 右:鉄板に亜鉛めっきをして乾燥後10分経過のもの

亜鉛を鉄素材にめっきすると犠牲防蝕機能を発揮して鉄に赤錆が出るのを防ぎます。そのため、亜鉛めっきは装飾めっきや防錆めっきとして広く利用されています。電気亜鉛めっきには、塩化浴、シアン化浴、ジンケート浴などがありますが、日本アートではジンケート浴を採用しています。

Warning

亜鉛めっきのままだとすぐに白錆に変化します。

亜鉛めっき後は速やかにクロメート処理を行う事が必須です。

各亜鉛めっき浴比較

スクロールできます
項目シアン化浴(アルカリ浴)ジンケート浴(アルカリ浴)塩化亜鉛浴(酸性浴)
硬さ(HV)60-80HV110-140HV70~90HV
均一電着性
水素脆性極小(高張力鋼や鋳物へ最適)
鋳物へのめっき
プレス品へのめっき
ボルトへのめっき
2次加工性優(被膜柔軟性に富む)可(被膜柔軟性小)可(被膜柔軟性小)
クロメートの密着
その他毒劇物含有(シアン毒性)公害防止上有利設備が腐食しやすい
めっき対応サイズ(ラック)-3200×800×700(H)-

クロメート処理について

3価クロメート処理(白・有色・黒)3か月経過
6価クロメート処理(白・有色・黒)3か月経過

亜鉛めっきは自らが腐食する事による犠牲防蝕作用によって鉄素材を守る役割を果たすため、亜鉛めっきをした”だけ”ではすぐに白く変色してしまいます。そのため、亜鉛めっきを行った後は各種クロメート処理(色付け)により光沢性と耐食性を付加させることが必須になります。

各種クロメートについて

スクロールできます
名称別称色調SST*白錆発生までの時間(h)
ユニクロ光沢クロメート・白色・ZnW・CM1薄い青色光沢24~72
有色クロメート・黄色・ZnY・CM2黄色~赤色の干渉色(虹色)96~150
亜鉛黒黒色クロメート・ZnB黒色(時間経過で変色有)96~150
3価ユニクロ3価光沢クロメート・3価白・Zn3W銀色、青白色光沢または淡黄色72~120
3価有色3価クロメート・Zn3Y青色~黄色~赤橙色の干渉色120~240
3価亜鉛黒3価黒色クロメート・Zn3Bマットな黒色120~168
Information

亜鉛めっき被膜自体はHVで100程度と非常に柔らかく傷がつきやすい被膜です。クロメートを施す事でクロメートの再生能力が付与され傷がついた場合に対しても耐食性を向上させることができます。(SST=中性塩水噴霧試験)


ベーキング処理について

亜鉛めっき後→ベーキング処理→有色(6価)クロメートしたもの

日本アートでは、ベーキング炉も保有しています。亜鉛めっき中に発生する水素による水素脆性を取り除くためのベーキング処理を行う事も可能です。


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